美容鍼をセルフで行う際の方法とツボ~セルフケアも紹介~
2019.03.29

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エイジングケアから体質ケアまで、さまざまな効果が期待できる美容鍼。施術を受けた後も、効果を継続させたいですよね。そこで重要になってくるのがライフスタイルの見直しや自宅でできるセルフケアです。ここでは美容鍼の効果を最大限に引き出すためのおすすめのセルフケアを紹介します。
からだの中から美しくなれる美容鍼
東洋医学の鍼灸治療には、血流を促進し、ホルモンバランスを整えてくれる効果が期待できます。この鍼灸治療をベースとした美容鍼も血行促進の効果があり、血行不良が原因になっているクマやくすみなどの肌悩みを改善してくれます。
また、肌の内側の真皮層をダイレクトに刺激することで自己治癒力が高まり、新しい細胞に生まれ変わり、肌の新陳代謝も活発になります。年齢とともに目立つようになった肌トラブルも、体本来の力を引き出すことによってケアしてくれるのです。
自律神経や女性ホルモンのバランスを整える効果もあるので、生理不順・PMSなどの女性特有の悩みにも効果が出やすくなっています。他にも、肩や腰などのお悩みをお持ちの方や、季節の変わり目などで体調を崩しがちな時期などにも効果が出やすいという特徴があります。
このように美容鍼の大きな特徴は、顔のお肌の見た目だけではなく内側から健康的に美しくなれるという一石二鳥の効果が見られることです。
美容鍼はセルフでできる?
通常は鍼灸院で受けられる美容鍼ですが、家庭用のセルフケアグッズを使うことで、自宅でも手軽にケアすることができます。今回はおすすめのセルフケアグッズや、使い方について解説していきます。
鍼シール
「美容鍼のようにツボを組み合わせて使いたい」「忙しいので手間なく手軽に効率よく試せたら嬉しい」という方には、貼るタイプの鍼がおすすめです。
鍼シールは名前に「鍼」と付いていますが、実際はプラスチック製の粒でツボやコリを刺激するセルフケアグッズです。鍼が苦手な方や、金属アレルギーのある方でも抵抗なく使用できます。美容鍼を受けたアフターケアとして用いる方や、美容鍼を受けるのが怖いと感じている方にもおすすめです。
鍼シールを顔に使う場合は、表情筋はもちろん、目のまわりの繊細な部分にもアプローチできます。気になると思う箇所に貼ってみてください。ツボ押しの効果が感じられ、血行の改善を促します。ツボを押し続けるのが難しい仕事中や家事・育児、寝ている間などに使用することで、ツボへの刺激が持続します。また、首や肩などの凝っている部分に貼ってセルフ美容鍼の効果を高めることも可能です。
注意点として、長時間の使用は肌のむれや肌荒れを起こすこともあるため、初めて鍼シールを貼る時は、1~2時間ではがすようにしましょう。鍼シールには粒タイプの他に、鍼タイプもあります。鍼タイプはシールに極めて小さな鍼がついているもので、鍼灸院の治療にも使われているため、より美容鍼に近い効果が期待できます。
美顔ローラー
手軽にフェイスケアができるアイテムとして人気の美顔ローラーは、みなさんも一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか。顔の上でコロコロと転がしてマッサージすることで、血行が促進され、血液やリンパの流れが良くなる効果があり、簡単で効率的なセルフケアとして人気です。
ローラータイプのマッサージ器で、顔だけでなく頭皮のケアや、からだに使えるタイプもあります。自分でマッサージするものやローラーが自動で動くもの、微量な電流を流すものまでさまざまな種類があり、最近では女性だけでなく男性にも人気があります。
セルフケアで使う場合は、目のまわりなど繊細な部分は避け、やさしくコロコロと転がしてみましょう。顔の上で転がすと、皮膚の血流が良くなり、顔色が明るくなります。美顔ローラーは一度買ってしまえば追加の費用はかかりませんので、ランニングコストの面でも優れています。
美容鍼をセルフで行う際のツボはどこ?
セルフケアグッズを使う以外に、自分の指で顔のツボを刺激することで東洋医学的観点からもアプローチでき、より美容鍼の効果をアップすることが可能です。ここでは顔の悩みに効果的なツボ4つを紹介します。指で押す時は「イタ気持ちいい」強さで、じんわり刺激しましょう。鍼シールや美顔ローラーと合わせて使うとより効果的です。
攅竹(さんちく)
眉頭のへこんだ部分に位置しています。目の周りの血流を改善し、目尻のしわや目元のくすみに効果があります。指の腹で持ち上げるように刺激してもいいですし、クルクルと円を描くように押してもOKです。目の周りのシワに効果的で血行促進効果もあるため、クマや目元のくすみ改善も期待できます。
瞳子髎(どうしりょう)
目尻の横にあるくぼみの部分にあります。目尻の小じわに効果的です。
巨髎(こりょう)
黒目から真下におろした線と、小鼻の下縁との交差したところにあります。ほうれい線ケアにおすすめです。
翳風(えいふう)
耳のつけ根の後ろ、口を開けるとくぼむ部分です。顔全体のむくみ改善におすすめです。
美容鍼の効果は
東洋医学の鍼灸治療には、血流を促進させ、ホルモンバランスを整える効果があります。この鍼灸治療がベースとなった美容鍼にも血行促進の効果があるため、血行不良が原因になっているクマやくすみなど様々なお肌の悩みを根本から改善してくれます。
また、肌の内側にある真皮層をダイレクトに刺激するため自己治癒力が高まり、新しい細胞がどんどん作られて、肌の新陳代謝が活発になります。年齢とともに目立つようになった肌トラブルも、体本来の力を引き出すことによって気になる部位をケアしてくれるのです。
美容鍼には美肌はもちろんのこと、体質や体調を整える効果があります。気になる美肌効果についてみていきましょう。
美肌効果
肌トラブルにはさまざまな原因がありますが、根本的な原因として挙げられるのは血行不良と新陳代謝の悪化です。健康的な肌からは新しい細胞が常に生まれていますが、年齢とともに新しい細胞を生み出す力が弱くなると、肌リズムが乱れ、クマやくすみ、乾燥などが目立つようになります。
また、ハリのある肌を保つために必要なコラーゲンやヒアルロン酸などの物質も、年齢とともに生成量が落ちていき、たるみやシワの原因となります。新しい細胞を作り出す力が弱くなっているところに、血液の流れが滞ってしまうと、肌に十分な栄養や酸素が供給されず、さらに新しい細胞を作る力は低下してしまうのです。
美容鍼では肌トラブルにアプローチします。顔まわりの血流が促され、肌リズムが整えられることにより、シワやたるみ、目の下のクマ、くすみや乾燥など、さまざまな肌トラブルがケアできます。
体質改善
長年続く肩こりや、冷えなどの症状でお悩みの方にも美容鍼はおすすめです。肩の周りの血流を改善し、日々使い過ぎて凝り固まってしまった筋肉の緊張をほぐし、気になる部分のこりを解消してくれます。
また血行が良くなることで、冷えに悩んでいる方も症状の改善が期待できます。美容鍼は、施術の最中から体がポカポカと温かくなるのを実感できるでしょう。さらに、鍼にはホルモンバランスの乱れを整える効果も期待できます。
体調不良の改善
体の生命活動を支えている自律神経は、活動時に優位になる交感神経と、リラックスする時に優位になる副交感神経から成っています。交感神経と副交感神経がバランスよく活動することで、健康な生活を送ることができるのですが、強いストレスなどによって交感神経が過剰に作用してしまうと、自律神経のバランスが崩れ、動悸、不眠、イライラ、肌あれなど、さまざまな症状に悩まされるようになります。
鍼には副交感神経を優位にし、リラックスした状態へと導いてくれる効果があります。原因のハッキリしない体調不良や寝つきへの悩み、イライラにお悩みの方は、一度美容鍼の施術を受けてみてはいかがでしょうか。
美容鍼におすすめのセルフケアは
保湿
肌は複数の層によって構成されており、肌の弾力を維持するためのコラーゲン繊維やエラスチン、ヒアルロン酸といった物質は、肌の内側の真皮層にあります。真皮層を外部から守る役割を果たしているのが、一番表面にある表皮と呼ばれる層です。
ただし、表皮が乾燥していると、表皮の持つバリア機能が弱くなり、肌の角質層内部のうるおいを保てません。表皮のバリア機能を保つためにも、化粧水やクリーム、乳液などを使ってしっかりと保湿対策を行いましょう。
紫外線予防
紫外線は表皮を通り抜けて、真皮層にあるコラーゲン繊維などの物質を破壊してしまいます。紫外線による老化は「光老化」とも呼ばれ、加齢による老化以上に肌のダメージが大きいと言われています。
光老化を防ぐためにも、普段から紫外線対策は入念に行いましょう。紫外線は波長の長さによって種類がありますが、その中には窓ガラスを通過して室内まで届くものもあります。室内だからといって油断せずに、日焼け止めなどでしっかり紫外線を予防しましょう。
健康的な生活
体の調子は肌の状態にも影響を与えます。不規則な食生活や不摂生な生活をしていると、自律神経やホルモンバランスの乱れを引き起こし、肌荒れの原因になります。ストレスの少ない規則正しい生活が送れていれば、自然と肌のターンオーバーが整い肌も美しくなってくるのです。
肌の状態を引き上げ、美容鍼の効果を長持ちさせるためにも、適度な運動、バランスのとれた食事、十分な睡眠時間の確保など、健康的な生活を心がけましょう。食生活もタンパク質、ビタミン、大豆製品などを使ったバランスのよさを大切にします。また、睡眠時間は7〜8時間が理想と言われています。就寝前のスマホは睡眠の質を低下させるので、極力控えましょう。
半身浴
気や血の乱れはお肌にも表れてしまいます。したがって、全身的な健康も維持するためにリラックスした時間を積極的にとりましょう。例えば、半身浴や全身浴であれば、ぬるま湯に浸るのが自律神経の調整にもなり、とても効果的です。
副作用が少ないといわれる美容鍼ですが、まれに内出血を起こしてしまう場合もあります。健康な血管の壁には弾力があり、鍼が入ってきても避けることができますが、極端な栄養不足や血行不良によって血管の壁の弾力を失うと、鍼をよけれず、傷ついた血管から血液が漏れ、皮膚の下に溜まって内出血を引き起こしてしまいます。
内出血を避けるためには、施術の前日に半身浴を行い、血流を良くしておくのがおすすめです。血行不良を改善しておくことで、施術中の内出血のリスクを下げられます。
ただし、美容鍼を受けた後は血流がよくなっているため、とてものぼせやすい状態になっています。施術後当日の入浴は控えるようにしましょう。
セルフケアグッズを使用する際に気をつけること
先述したように、美容鍼の効果を感じられるセルフケアグッズには鍼シールと美顔ローラーがあります。毎日のセルフケアのために、普段の生活の中で継続しやすいものを選ぶのがおすすめです。
ご自宅で鍼のシールを利用する際は以下のことにご注意ください。
・20分から30分ほどを目安にシールを外しましょう。
・シールを貼ったまま眠らないようにお気を付けください。お顔に傷がつく恐れがあります。
・清潔な手で貼りましょう。できれば消毒してから貼ってください。
・一度使ったシールは処分しましょう。
また、美顔ローラーを使用する際、肌が乾燥している状態だと摩擦が起こりやすく、シミやたるみが発生する可能性が高まります。肌を保湿してから行うようにしましょう。以上の注意点を踏まえたうえで、ご自宅で気軽にセルフ美容鍼に挑戦してみてください。
最後に
サロンでの施術にプラスして自宅でのセルフケアを行うと、美容鍼の効果がより発揮されやすくなります。セルフケアの方法をしっかりと身につけて、より美しいお肌を目指しましょう。セルフケアに関してはサロンでもしっかりとアドバイスしますので、施術の際にお尋ねください。
サロンでの施術はセルケアグッズのように肌の外側からアプローチするだけでなく、からだの内側からもアプローチできるのが大きな特徴です。肩こりや冷え性、寝ても疲れが取れないなどの不調もある方も、美容鍼が体全体の調節にもなります。実際にサロンに出向き、美容鍼を受けてみることをおすすめします。
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