気になる体のしびれに美容鍼ができること
2019.04.16

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「しびれ」というと、長時間正座をしていたときに起きる足のしびれなどが真っ先に思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。しかし、実は長時間パソコン作業をしていたり、重いものを持ったりしたときに、手や腕にもしびれを感じることがあります。これらの症状が長く続くと何かと不安を感じますし、集中もできません。
この記事では、こうした足や手・腕のしびれの原因と、しびれに対して鍼治療ができることについて解説します。
しびれに悩む人は意外と多い?
以下は、2022年6月に行ったハリッチ独自アンケートによる結果です。
あなたは体のしびれで悩んだことがありますか?
ある |
32人 | (40%) |
ない | 48人 | (60%) |
合計 | 80人 | (100%) |
*2022年6月ハリッチ独自アンケートによる。回答数80名
こうして結果を見てみると、「ある」と答えた方が全体の40%と、体のしびれに悩む人が意外と多いことがわかりますね。
美容鍼は、こうした体のしびれという悩みに対して、身体の内面からアプローチします。個人差はあるものの、施術を受ける前と受けた後では、体の状態がそれまでとは別の状態に移行していることがはっきりと実感できるでしょう。
しびれで起こる3つの症状
体の状態や感覚は、その本人にしか分からないこともあり、ひとことで「しびれ」と言っても、はっきりと言語化するのは難しい部分があります。
そんな中、一般的にしびれにはざっくり分けて3つの症状があると言われています。
感覚の低下
1つ目には感覚の低下があります。これは皮膚を触っても、触られている感じが分からない、あるいは痛みや冷たさ・熱さなどを感じなくなってしまう状態を指します。
運動麻痺
2つ目には運動麻痺があります。これは、ある部分を動かそうと思っても、思いどおりに動かせなかったり、力が入らなかったりする状態を指します。
異常感覚
3つ目には異常感覚があります。これは身体のある部分に、ビリビリ、ジンジンと、まるで電気が走ったような違和感を感じる状態を指します。
しびれが起きる原因
体にしびれが起こるのにはいくつかの原因があります。ここでは、末梢神経系や中枢神経系、その他に原因があるパターンを紹介します。
原因が何であるかによって、取るべき対処法も異なるため、まずはご自身のしびれがどうして起こるのか、その原因をはっきりと突き止めることが大切です。
末梢神経系に原因があるしびれ
美容鍼の施術によって改善が期待できるしびれとは、この抹消神経系に原因があるものを指します。
神経は脳から背骨の中を通り、末梢神経となって手や足へつながっていきます。神経は、脳からの指令を手足に伝えたり、反対に手足が受けている感覚を脳へ送り返したりする仕事をしています。
背骨から手足へ向かう細い神経を「末梢神経」といい、これは骨でカバーされていないために、時に手足の動きや筋肉などの作用によって痛められてしまうことがあります。このような症状を末梢神経障害といい、手足のしびれの中でも主な原因の一つなのです。
中枢神経系に原因があるしびれ
中枢神経系に原因があるしびれとは、主に脳出血や脳梗塞などによるもので、以下のような症状が伴います。
・体のどちらか半分にだけしびれ症状が表れる
・突然目が見えにくくなる
・しゃべろうとしてもろれつが回らない
・突然めまいに襲われたり、歩けなくなったりする
・突然激しい頭痛がする
いずれにしても、このような症状が見られたら、美容鍼による施術では対処できません。一刻も早く救急車を呼んで病院へ行き、脳の専門医の判断を仰ぐことが必要です。特に突然しびれ出した場合は、脳に何らかの異常が発生している危険性があるので、ご注意ください。
その他の原因があるしびれ
末梢神経系や中枢神経系のほかにも、しびれには重大な病気が隠れているケースがあります。
例えば外科的な観点からは、首の骨が加齢により変形してしまう「頚椎症」や、腰痛を伴う「椎間板ヘルニア」などが挙げられます。
さらに、四肢の血行障害を起こしてしまう「レイノー病」、糖尿病などによって末梢神経の働きが障害される「多発性神経炎」などもあります。
もしも、特に思い当たる原因がないのに、いつまでもしびれが続くようであれば、こうした病気が潜んでいるケースも考えられるので、なるべく早めに医療機関を受診するようにしてください。
美容鍼にできること
ここからは、主に末梢神経に原因があるしびれに対し、美容鍼がどのようにアプローチできるかを紹介していきます。
肩こりによる手のしびれと美容鍼の作用
毎日がんばっている人に多く見られる肩こりは、肩まわりの筋肉が緊張して凝り固まることにより発症します。デスクワークやパソコン作業、あるいはお子様のおんぶなどを長時間続けたときに発症することが多いです。
通常なら、筋肉は力を入れた状態で硬くなり、力を抜けば柔らかい状態に戻ります。しかし、力を入れた状態がずっと続くと、筋肉は使われっぱなしではりつめた状態となり、流れる血流の量が減って、十分な酸素や栄養がめぐりにくくなります。
代謝も悪化してしまい、筋肉にたまった老廃物がなかなか排出されず、いつまでたっても筋肉の緊張がほぐれません。筋肉が硬直したままの状態になると、血管やリンパ管が圧縮され、流れが悪くなってしまいます。これがこりの原因です。中でも肩は疲れがたまりやすい部位のため、肩こりに悩まされる方が多いのでしょう。
さらに、肩の周辺には頭や手につながる神経が通っているので、緊張して固くなった筋肉によって神経が圧迫されると、頭痛や手のしびれも発症してしまうのです。
このような肩こりによるしびれの解消には、血行をよくして筋肉の緊張をほぐすことが一番です。しかし、人間の体を覆う筋肉はいくつもの層が重なっているため、表面はともかく、奥の方にある筋肉をマッサージでほぐすことは不可能です。
そんなときこそ美容鍼の出番です。体にあるツボを髪の毛くらい細い鍼で刺激することによって、体内の血流をよくし、筋肉の緊張をほぐしてくれる作用が期待できるのです。
なお、日常的にデスクワークを行っている方は、できれば1時間に1回程度は立ち上がって、首や腕を回したり、足踏みをしたりして、血のめぐりをよくする工夫をしてみましょう。入浴もシャワーだけで済ませるのではなく、たまには湯船にゆっくりつかり、お気に入りのアロマや入浴剤などを入れて心身共にリラックスできる時間を持つのもよいでしょう。
足のしびれと美容鍼の作用
葬儀や法要、お茶席などで長い時間正座をしていると、いつの間にか足がしびれてしまい、立ち上がろうとしてもうまく立ち上がれない。こんな経験をされた方は多いと思います。
これは、正座で長時間足を曲げていることで、ひざから下の足に枝分かれしている神経(知覚神経)に血液が流れにくくなり、感覚などが一時的に麻痺してしまうことから起こります。
さらに、しばらくすると今度は滞っていた下腿の神経に一気に血液が流れ、ジンジンしびれる感覚に襲われることも。いずれにせよ、こうした正座によるしびれは、時間が立てば直ります。
しかし、時間がたっても直らないしびれもあります。それは、脊柱管狭窄症や座骨神経痛、腰の椎間板ヘルニアなどによるしびれです。さらに、疲れて硬くなってしまった筋肉が末梢神経を圧迫してしびれを起こすことがあります。そのほか、ケガをして外傷が直ったあとでも、なんらかの要因で末梢神経への刺激が続き、いつまでもしびれ症状が改善しないケースなどもあります。
このようなときは、神経を圧迫している筋肉の緊張を美容鍼でやわらげ、末梢神経への圧迫を軽減することで、しびれの解消とその緩和が期待できます。
また、末梢の血液のめぐりが悪いためにしびれが起きているケースも多くあり、鍼による治療が功を奏したような事例がいくつも報告されているのです。
ただし、しびれの症状が続く場合は、整形外科や神経内科の受診がおすすめです。前述の通り、しびれのなかには病気が隠れているケースもあります。まずは、医療機関を受診し、改善しない場合には美容鍼も併用してみましょう。
美容鍼についてのQ&A
美容鍼って痛くないの?
「手足のしびれも何とかしたいけど、鍼を刺されて痛いのもイヤだなあ」
初めての美容鍼を検討している方の中には、こんな心配がある人もいるかもしれませんね。しかし、そのような心配は御無用です!
鍼治療では全身のツボに鍼を打ちますが、国家資格を有した熟練のスタッフが施術するため、痛みはさほど感じにくいと言われています。実際に体験されたお客様からも「鍼をいつ打たれたのか、全然分からなかった」という声が多いです。仮に痛みを感じたとしても「蚊に刺されたようなチクっとした感覚があった」という程度なのだとか。
なお、美容鍼は、鍼が細ければ細いほど痛みを感じにくいと言われています。ハリッチで使用しているのは、太さ0.10mmの極細鍼。蚊の針先が0.08mm、髪の毛の太さが0.05〜0.15mmですから、いかに細いかが分かりますよね。(ちなみに裁縫用の針は細いものでも0.5mmはあります。誤って針を指に刺してしまった経験がある方でも、美容鍼と裁縫針は全くの別物だと思っていただいて大丈夫です。)
このように極細鍼を使っていることもあり、「鍼をいつ打たれたかさえも、分からなかった」という方が多いのです。
美容鍼を打つとだるくなるって本当?
鍼治療を受けると、施術後に体のだるさを感じたり、眠気や熱っぽさを感じたりすることがあります。これは鍼治療によって血のめぐりが良くなり、溜まっていた疲労物質が体をめぐることで起きるものです。
体がよい方向へ向かおうとするときに起こる自然な現象ですので、十分に水分をとって、なるべく体を休めるようにしてくだされば、いずれ治まるでしょう。
スタッフの腕は確かなの?
ハリッチのスタッフは全員が鍼灸の国家資格を保持しており、さらに採用に際して当店独自の厳しい基準をクリアした者ばかりです。
そのようなハリッチのスタッフがアプローチできるのは、体のしびれやお顔のお悩みだけではありません。施術前のカウンセリングでは、「脈診」「舌診」「腹診」「背面診」「声診」「色診」「ストレス診」「寒熱」という8つの診断項目をチェックし、お客様の状態を的確に把握します。その上で最適な施術プランをご提案いたしますので、安心してご来院ください。
美容鍼はいつ受ければいいの?
基本的に美容鍼は生理中などでも問題なく受けられますが、生理に伴う貧血がひどいときは、症状が落ち着いてからお受けになるほうがよいでしょう。また、風邪などの体調不良で発熱を伴う場合も来院はお控えください。
そして妊娠初期も体調が安定しないため、安定期に入ってからの御来院をおすすめします。
また当院で使用している鍼はステンレス製です。他の金属と比べてアレルギー症状は出にくいですが、ステンレスアレルギーをお持ちの方は、一度専門医に相談してからの来院をお願いいたします。
美容鍼にしびれケア以外の効果も期待できる?
美容鍼には血液の流れを促進し、新陳代謝を活性化させ、穏やかな精神状態へ導いてくれる未来が期待できます。さらに内臓機能や自律神経のバランスを整え、心身ともに深くリラックスすることができるため、睡眠トラブルやイライラにお悩みの方にもおすすめです。
また、年齢とともに肌の新陳代謝が落ちたり、血流が滞って肌に十分な栄養を届けられていなかったりすると、たるみやクマ、シワなどが気になるようになりますが、美容鍼の施術を受けることで、こうした症状に対しても、うれしい変化が期待できるようになるんですよ。
いつも仕事や家事、育児などをがんばっている方は、しびれの解消のためばかりでなく、美容やリラックスなどのためにも、サロンを御利用されてはいかがでしょうか。ご自身へのご褒美として、あるいはご家族へのプレゼントとして、サロンでの特別な時間を味わっていただくのもよいですね。
まとめ
この記事では、肩こりや末梢神経のしびれに対して、美容鍼ができるアプローチをご紹介しました。なお、本文中でも触れましたが、少しでも脳内出血などが疑われる激しいしびれ症状が急に発生したときは、すみやかに専門医を受診してくださいね。
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