鍼灸師が解説!血行促進の効果があるツボ9選
2019.04.18

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血行不良は冷え性や便秘、肩こりや腰痛など、さまざまな体調不良の原因となります。さらに、血行不良の状態を放置しておくと、血液がドロドロになり、動脈硬化などを引き起こすこともあるので、血行不良は早めに改善しておきたいところ。今回は血行促進の効果があるおすすめのツボを鍼灸師が解説します。
現代人は血行不良に陥りやすい?
現代はストレス社会と言われるほど、日々の生活の中にストレスが多く、現代人は様々なストレスにさらされています。ストレスは血管の収縮・拡張をコントロールしている自律神経の働きに影響を与えます。自律神経は緊張時に優位になる交感神経とリラックス時に優位になる副交感神経からなりますが、長時間ストレスに晒され続けると、交感神経が働きっぱなしになり、その結果、緊張状態が続いた体では血管が収縮し、血の巡りが悪くなってしまうのです。
また、食が豊かになる一方で、糖分や脂質の摂り過ぎにより血液の粘性が上がり、血流が滞る原因になっています。現代社会は血行不良に陥りやすい環境だからこそ、生活習慣の見直しも含め、血の巡りをよくするためのセルフケアが重要であると言えるでしょう。
鍼灸師がすすめる血行促進のツボ9選
血行を促進するためには、入浴や適度な運動、食生活の見直しなど、様々な方法がありますが、ここでは血行促進に有効なツボについてご紹介したいと思います。
■合谷(ごうこく)
手には多くのツボが集まっていますが、中でも合谷は万能のツボとも言われます。合谷の位置は、手の親指と人差し指の骨が交わったところにあるくぼみです。合谷を刺激することで、血行促進作用により眼精疲労や肩こりなどさまざまな症状を改善する効果があります。
■指間穴(しかんけつ)
指間穴も手にあるツボです。その名の通り、指の間のまたの部分で、人差し指から小指までの間に3か所あります。反対の手の親指と人差し指でつまみながら押したり、指先の方向に引っ張ったりしてみましょう。ここを刺激すると特に指先の血行が促進されるので、手先が冷える末端冷え性の方にはおすすめのツボです。
■手三里(てさんり)
ひじを曲げたときにできるシワから、指3本分下がったところにあります。深呼吸をしながら、イタ気持ちいいと感じられる程度の力でゆっくり押しましょう。血行が促進され、肩こりを伴う頭痛の解消や胃腸の調子を整えるなどの効果が期待できます。
■関元(かんげん)
関元はお腹にあるツボで、へそから指4本分下がったところに位置しています。関元は体の中心線上にあり子宮とも深く関連していることから、ここを押すと下腹部が温まり、冷え性や不妊など女性特有の症状によく効くと言われています。
■血海(けっかい)
膝の皿の内側の上角から、指3本分上にあるツボです。その名の通り、体内の血液量をコントロールして全身の血行を促進させる働きがあります。
■足三里(あしさんり)
膝の皿のすぐ下の外側にくぼみがあります。ここを目印にして、ここから指4本分下がったところが足三里。ここを刺激すると足の血流がよくなり、足の疲れやむくみなどを解消する効果があります。
■三陰交(さんいんこう)
特に女性なら覚えておきたいのがこの三陰交。足の内側、内くるぶしの一番高いところから、指4本分上がったところにあります。押してみると、ズーンと体に響く感覚がするでしょう。三陰交は月経や妊娠と深く関連しているツボで、生理痛や不妊など女性特有の症状に効果が高いとされています。血流が促進されることで冷え性を解消する働きも。
■八風(はっぷう)
足の指のまたにあります。指間穴と同じように、つまんだり引っ張ったりして刺激しましょう。足先の血の巡りがよくなります。
■太衝穴(たいしょうけつ)
太衝穴は足の甲にあるツボ。足の親指と人差し指の間から指を滑らせたときに止まるくぼみで、ちょうど親指と人差し指の骨が分岐している場所です。ここを刺激することで足の血流が促進され、冷えを解消する効果があります。
■湧泉(ゆうせん)
土踏まずの少し上、足の指を曲げたことにちょうどくぼみができる部分です。湧泉は腎臓の働きをよくし体内の水分を調節する働きがあることから、血液の循環をよくする効果があります。また気力や活力などの「気」が集まっている場所とも言われており、疲労回復によく効くツボです。
最後に
様々な体調不良を引き起こす血行不良ですが、しっかりセルフケアをすることで血の巡りをよくすることができます。中でもツボ押しは時間がなくても簡単にできるので、忙しい方もぜひ取り入れてみてください。
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