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自律神経失調症とは?その症状と対処法、鍼治療が効果的な理由

2022.08.30

Contents

特に思い当たる理由がないのにイライラしたり、ぐっすり眠れなかったり、どことなく体調が悪いのに検査してもらうと異常がない…そんなときは自律神経失調症を疑ってみる必要があるかもしれません。
この記事では自律神経失調症の症状と、自分でできる対処法について説明します。

自律神経失調症とは?

自律神経失調症とは「ストレスなどの原因により、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが崩れて出るさまざまな症状」です。

 

自律神経とは?

私たちは起きている時も寝ている時も、意識せずに心臓を動かし、呼吸し、食べ物を消化しています。このように自分自身の意識とは無関係に働く循環器や呼吸器などの活動を調整しているのが自律神経です。

 

自律神経は以下2つの神経から構成されており、どちらかが活発になるともう一方は休むようになっています。

・交感神経:体が活発になる時に働く

・副交感神経:リラックスして落ち着く時に働く

 

この両方の神経がバランスよく働いてくれることで私たちは健康な生活を送れるのです。
しかし、そのバランスが崩れると、さまざまな体調不良を感じるようになります。

 

自律神経失調症の症状

自律神経失調症の症状は、大きく分けて「全身的症状」「器官的症状」「精神的症状」の3つがあります。症状には個人差がありますが、代表的なものを以下に挙げます。

 

全身的症状:疲れやすい、倦怠感、眠れないなど

器官的症状:動悸、微熱、ほてり、手足の震え、手汗・足汗、下痢・便秘、腹痛、息切れ、耳鳴り、めまい・ふらつき、頭痛、肩こりなど

精神的症状:イライラ、不安感、やる気が出ない、感情の起伏が激しい、集中できない、落ち込みやすいなど

 

自律神経失調症の4つのタイプ

自律神経失調症は症状や原因から以下の4つのタイプに分けられます。

 

本態性:自律神経がもともと乱れやすい、低血圧、虚弱体質の人に多い。

神経症型:心理的な要因によって引き起こされるタイプ。感受性が強い人、敏感な人、神経質な人に多い。

心身症型:自律神経失調症の中でも最も多いタイプ。仕事や日常生活のストレスから心身両面に影響が出る。几帳面で真面目な人に多い。

抗うつ型:心身症型がさらに進行したタイプで、やる気が出ない、感情の起伏が激しいなど、うつ症状として表れる。

 

自律神経失調症の原因は?

自律神経失調症の原因はさまざまです。ここではそのうちの3つについて説明します。

 

精神的なストレス

私たちの身体は危険やプレッシャーが迫ると、戦おうとするか、その場から逃げようとします。

 

この状況下では交感神経が活発になり、心拍数が上昇して呼吸が激しくなります。消化器系の活動はストップし、体内の多くの血液が筋肉に送られます。ストレスに反応して、その状況を打開するための生理的な反応です。

 

しかし、仕事などで長期にわたって身体がストレスを受け続けると、交感神経が過剰に働き、夜になっても神経が高ぶったままでリラックスできません。結果的に寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりして、イライラすることが増えるようになります。

 

生活リズムの乱れ

私たちの身体には「体内時計」が備わっており、無意識のうちに日中の活動モードと夜間の休息モードが切り替わります。この体内時計と実生活のリズムに大きなズレが生じると、ホルモンバランスを崩したり、自律神経が乱れたりするようになります。

 

人間の体内時計の周期は、地球の自転のリズムである24時間周期よりも約1時間長く、25時間周期であることが知られています。この1時間のズレをリセットするのが朝の光であり、体内時計を外界の24時間周期に合わせます。

 

しかし、現代人はパソコンやスマートフォンのブルーライトを浴び、朝の光のような強い光を夕方から深夜にかけても浴びる生活を送っています。こうした昼夜逆転の生活に加えて、不規則な食事なども体内時計のズレをどんどん大きくしていきます

 

ホルモンの乱れ

女性の閉経を境にした前後5年間を「更年期」といいます。閉経の時期は個人差がありますが、一般的には50歳前後のため、更年期は45〜55歳頃にあたります。更年期では女性ホルモンのエストロゲンの量が急激に減少します。この症状を打開するため、脳は卵巣に対してエストロゲンを増やすよう、視床下部が指令を出します。

 

視床下部は自律神経のコントロールセンターともいうべき場所ですが、指令を出しても機能が低下した卵巣は応えることができず、エストロゲン量は増加しません。その結果、脳がパニックを起こし、それが肩こりや倦怠感、頭痛やのぼせ、発汗、不眠などの体調不良となって表れるのです。

 

自律神経失調症の対処法

自律神経の乱れにより引き起こされる症状を病院で訴えても、根本的な治療が難しい場合がほとんどです。処方された薬を服用することで症状を緩和することはできても、しっかり改善するためには、過剰に働いている交感神経を休めることが大切です。

 

今日から自分で始められる3つの対処法を紹介します。

 

生活リズムを整える

夜遅くまで起きていたり、寝不足のまま出勤したりすると、体内時計のズレが自律神経の乱れを引き起こします。まずは生活リズムを整えることから始めてみてはいかがでしょうか。

 

可能なら朝は6〜7時に起床し、1時間以内に朝食をとりましょう。朝食にごはんやパンなどの糖質と、卵や納豆のタンパク質をセットでとることによって、血中のインスリンが増加し、体内時計が調整されます。就寝時間は多少バラつきがあっても構いません。体内時計を整える上では寝る時間よりも起きる時間のほうが大切です。

 

また、適度な運動も必要です。倦怠感があるからといって寝てばかりいても症状は改善するどころか、生活リズムの乱れによってますます悪化する場合も少なくありません。ウォーキングやストレッチなど、無理なくできる運動を日々の生活に取り入れてみましょう

 

寝る前にリラックスする時間を作る

夜遅くに帰宅してすぐにベッドに入るような生活を送っていては、自律神経の乱れは改善されません。仕事モードの高ぶった神経を落ち着かせて、ゆったりできる時間を作りましょう

 

アロマを焚いたり、マッサージをしたりして、リラックスできる時間を確保します。テレビやスマホからはできるだけ離れ、ブルーライトや強い光を避けましょう。キャンドルの光を使うなどして、照明もできるだけ暗めにするのもおすすめです。

 

また、お風呂にゆっくり浸かると体が芯から温まります。体温が上がると体は熱を下げようとするのですが、このときに副交感神経が優位になります。気持ちがリラックスしてぐっすり眠れるようになり、全身の倦怠感から抜け出せる感覚を味わえるかもしれません。

 

ただし、お湯の温度が高いとかえって交感神経を活発にさせてしまうため、ぬるめのお風呂に浸かるようにしましょう

 

自分なりのストレスマネジメントを身に付ける

自律神経が乱れる原因のひとつが、精神的なストレスです。できるだけストレスを受けない環境に身を置くことが望ましいですが、仕事や家庭などでのストレスはすぐになくすことはできません。思い切って環境を変化させるのも良いかもしれませんが、新しい環境自体がストレスの原因になる可能性もあります。

 

ストレスを浴槽の水に例えたなら、水が外に溢れると心身は不調をきたします。そうならないためには、以下の3つの対策を行う必要があります。

 

①給水を減らす

②排水を増やす

③浴槽をできるだけ大きくする

 

ストレスマネジメントにおいても、以下の3つは大事なポイントとされています。

 

①日常で経験するストレスを減らす

②ストレスを上手に発散する

③ストレス耐性を高めること

 

①日常で経験するストレスを減らす

ストレスを減らすには環境を変えることに加え、環境のとらえ方も大きく関係しています。同じ環境でも「ストレス」と感じる人がいる一方、「チャレンジ」「自分が成長する機会」だとみなす人もいます。

 

自分のとらえ方(認知)の傾向を知り、なんでも否定的にとらえる癖があるなら、調整を図ることでストレスを減らせます。また、ストレスの原因になりやすい人間関係においてスキルを身につけることで、自分の気持ちや考えを適切な仕方で伝えることができるようになります。

 

②ストレスを上手に発散する

自分に合ったストレス発散の方法をできるだけたくさん持っておきましょう。

 

「アルコールを飲めばストレス発散できる」という人は少なくありませんが、その時は良くても翌日のパフォーマンスに影響が出たり、さらに長期的な視点で考えると身体的なダメージにつながったりする可能性もあります。どのようなストレス発散方法を選ぶにしても、別のストレスを生み出す原因にならないようにしましょう

 

ストレス発散の方法をたくさん持っていれば、状況に応じて使い分けることができます。例えば「旅行に行くこと」でストレス発散をするのは良いことですが、仕事が忙しくてまとまった休みが確保できなければストレス発散できません。

 

そのため「旅行に行くこと」に加え「ゆっくりお風呂に入ること」「ストレッチをすること」などの方法を組み合わせれば、休みが取れなくても日常生活でストレスを軽減することが可能です。

 

③ストレス耐性を高めること

ストレス耐性を高めるために、近年注目されているのが「マインドフルネス」です。ここでは詳しく説明しませんが、自分の呼吸や身体の状態に注意を向けることで「今」だけに集中できる精神状態を意識的に作り上げる技法です。

 

また、仕事でストレスを感じるとしても、意義あることを成し遂げたいという動機付けがあれば、乗り切ることができます。つまり、強いストレスを感じるときには自分が何を目指しているのか考え直すのも助けになるでしょう。

 

さらに体調不良はストレス耐性を低下させます。生活リズムを整え、体内時計とのズレをなくし、バランスのとれた食事をすることで疲れにくい体づくりを目指しましょう。

 

鍼治療を試してみては?

自律神経失調症で厄介なのは、病院の検査などで身体的な異常を認めにくい点にあります。現代の医学では身体的な異常に対して行う治療がメインです。腫瘍ができたら手術を、ウィルスの侵入には抗ウイルス薬を使って治療しますが、身体的な異常を見つけられなければ治療は困難なのです。

 

そのため、自律神経の乱れを感じ、病院に行って医師に体調不良を訴えても、症状を抑える薬を処方してもらうことしかできません。イライラしたり不安を感じたりする方には精神安定剤を、不眠症に悩んでいる人には睡眠薬を出してくれるはずです。しかし、根本原因である自律神経が乱れたままでは、薬を飲むことを止めた途端にまた症状が再発してしまうでしょう。

 

メンタルクリニックや心療内科でカウンセリングを受ける選択肢もありますが、近年注目されているのが漢方薬や鍼治療などの東洋医学のアプローチです。既存の治療法と組み合わせて、体の内側からケアしていきます。

鍼治療では、体のツボに髪の毛ほどの細い鍼を打ちます。とても細いので痛みを感じることはほとんどありません。HARICCHIの独自アンケートでも、以下のような声がありました。

 

・痛くなくて驚いた。

・痛いと思っていたが痛くなかった。案外手軽にでき、もっとハードルが高いと思っていたので驚きだった。

・痛いと思っていたけれど痛くはない。寝ていたら終わる。

 

痛みを感じることはなくても体は異物が入ってきたと認識し、それを体外に追い出そうとするために本来持っている免疫力が働きます。

 

体本来の持っている力を引き出すことによって、さまざまな不調を改善するようアプローチするのが鍼治療なのです。鍼治療は古来より原因不明の病気と戦うために生み出されたもので、自律神経失調症にも効果があるといわれています。その効果は近年WHO(世界保健機関)でも認められるようになりました

 

もし一人でストレスを抱え込んでいるようなら、既存の病院での治療と併せて、鍼治療を試してみてはいかがでしょう。鍼治療には自律神経の活動を促す働きもあります。

 

まとめ

自律神経失調症は、身体的疾患が見つからないことが余計なストレスになり、それが原因でより悪化する場合もあります。症状が軽いうちは我慢できるかもしれませんが、無理をせずに早めの対処をおすすめします。

 

あれもこれもと考えず、まずは日常生活の中でできることを一つずつ取り組んでみましょう。痛みがなく、リラックス効果も高い鍼治療もおすすめです。

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